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24時間Illustrator「愛(Ai)はクリエイティブを救う」

[040] Version 1.0

サイト開発は、その対象者の見極めから始めてきた。どんなユーザに、どんな情報を、どのように見てもらうか。そこが常にスタートポイントだ。その対象者がピンポイントで、更にかなりムツカしい層だとしたら...。www.Ridual.jpサイトは、まさにそんなサイトだった。

Ridualに興味を抱く人は、基本的にはWebサイト開発に実際に携わっている人に絞られる。XMLやJava、或いは情報の視覚化という観点でも、それなりに味わい深いと思っているが、実用的な点を考えると、対象者の中心点からは少しそれる。では、実際にサイト開発を行っている人の「属性」は限定できるのか。HTMLコードが読める書ける程度のスキルチェックは可能だが、それ以上で必須といえるものを明確に出来ない。誤解を恐れずにいえば、HTMLですら必須ではないかもしれない。情報整理と画面遷移を紙で書いて、あとはコーダーに任せる方法だって、論理上は可能だろう。「Webサイト開発者」と言っても、実はどんな対象者か何も限定していない気さえする。

そんな漠とした対象者の属性に、更に高い敷居が必要だ。Ridualを試すには、Javaのインストールができなくてはならない。それなりに技術に明るい人でないと、結構頭を抱えるだろう。そもそもベースとしているXMLも、言葉としては広まっているが、活用しているレベルの人はまだまだ少ないし、そんな人でサイト開発の現場にいるデザイナ(画面遷移図を描く人)は輪をかけて少ない。

結局メンテナンス性を重視して、普段は余り使わないFrame構成でサイトを構成した。無理して部分的に英語モードも用意して、余り画面を細分化しないで、似たような情報は同じ画面内に集約されていることを目指した。対象者がイマイチ定まっていないにしても、一つだけ分かっている属性があった。ほぼ間違いなくサイトの構成に口うるさい御仁たちだ。そんな方々に、こんなツールがあれば開発が楽ですよ、というサイトを作る。圧倒的に辛い状況だ。私自身も名だたるツールベンダーのサイトで迷うたびにブツブツと文句を言っているのだから。

logを追う限り、迷子になっている形跡はあるけれど、いまのところ文句を面と向かって言われたことはない。感謝である。で、あと約一ヶ月で実は満一歳を迎える。人間で言えばそろそろ歩き出し、自律的活動が始まる時期である。

今、まだ不確定要素があるけれど、製品化に向けて進んでいる。予定通り行けば今夏出荷開始。サイトという母体が出来てから一年、漸くその子が歩き出す。現在は更なる改良開発を進めている真っ最中。一つの製品を世に出す苦労を、少しは味わっている。でも本音は嬉しい、とっても。その後に続くサポート等を考えるとそら恐ろしいのだけれど、やっぱりワクワクしている。血圧も少し上がってしまった:-)

メインで取り組んでいる活動は以下三点:
1) Java1.4.1対応(現在は1.3.1)
2) HTMLフォルダを指定可能にする(ローカルディスク上ならどこでもOK)
3) 解析能力の向上

さすがに古いと言われたJava環境をアップする。これすら簡単ではなかった。色々と問題はある。平坦な道はない。フォントで壁に当たる。

次は、サイト開発を実際に行う作業ディレクトリの扱い方が気になっていた。現状では、常に決められた場所になくてはならない。サーバ配下に置くにしても、別エリアで開発するにも、何らかの複製を用意する必要があった。その分、ディスクを消費し、作業の手間の分だけミスが起こる可能性を高めていた。これをRidualディレクトリに依存しない場所で自由に指定したかった。これが達成できれば、各種ツール(Dreamweaver,GoLive,テキストエディタ等)での開発フローをRidual導入によって変更する必要がなくなる。

そして、解析能力。先ずは今まで以上にHTMLの中を解析できるようにしたい。アナライズをかければ、どんなMETAタグが書かれているのか、どんなFORMが記載され、どんなパラメータがあるのかまで調べ上げる。全ての情報は今まで通りXML(site.xml等)に書き出すので、将来的には一画面一ページのドキュメントを自動生成できるはず。そこにはページに書かれている情報の内、レイアウト以外の情報を出来る限り拾おうとしている。これで、エンジニアとデザイナのやり取りに、ヒューマンエラーが入る可能性が少なくなる。FORMのパラメータで動かないと頭を抱えていたのが、単純なタイプミスであったなんて話を救いたい。

そしてFlashMXの解析。せめてgetURLで指定されたURLだけは抽出したいと考えている。これが出来ればFlashサイトの何割かは自動でサイトマップが書ける。現時点では、Flash5までしか解析が出来なくて、Flash(swf)もリソースとして扱っている。ページとして扱うべきかもしれない。

けれど話はそんなに簡単ではない。ページの記述方法が余りに多岐にわたっているからだ。JavaScriptで凝ったページは特に解析が難しい。製品版でも全ての解析動作保証は不可能だ。リリース時に何を解析できるのかを分かり易く示して、問題点も示して、それら制限を承知の上で購入してもらうしかない。

ライセンスは、シェアウェア販売会社を経由する予定で、ネット販売のみ。箱は作らない。サイトで、名前とEmailアドレス等を登録して、決済する。顧客情報をベースに作られたバイナリーファイルが、登録したEmailアドレスに届く。添付されているバイナリーファイルを所定の場所に配置して、Ridual上でユーザ情報を入力する。これらがマッチすれば既定のページ数まで保存が可能となる。価格は500ページ版を標準として十万強で考えている。Ridualで作りこんで行く人と、解析を中心にする人とで必要ページ数が異なるので、ページ数はまだまだ思案中。解析系の人には500じゃ少ないだろう。でも十万は安い買い物じゃない。

安く使ってもらいたい気持ちは薄まってはいないけれど、もう少し開発費用を確保する必要がある。現在、累計ダウンロード数が1000件を超えている。最新版に限定して約300件。どれくらいが有料でも使いたいと思ってくれているだろう。

自分の子供の誕生の時みたいな感覚に包まれている。丈夫な子に生れてくるのかという不安。どう育てて行けるのかの不安。全ての不安を消し去る誕生の瞬間。私は2人の子供とも、へその緒を切らせてもらった。そんな瞬間が近づいている。ワクワクとドキドキと同時に、新たな不安もある。子を育て10年経って漸く到達する領域、騒ぐ子を見る度に思う「子育て、間違ったかなぁ....」という気持ち。製品化して世に出すことが、何を意味するか。今から開発仕様の大幅変更は不可能だけれど、リクエストがあれば今のうちに。

もう少し安定した時点で、Java1.4.1ベースのベータ版を公開する予定です。

以上。/mitsui

ps.
開発メンバにも気恥ずかしくてまだ話していないけれど、今回のテーマは、「スリム&スマート」。冗長なデータを省いて、更に賢く。わが子(Ridual)からは、それは己(私)のテーマじゃないかと突っ込まれそう。