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24時間Illustrator「愛(Ai)はクリエイティブを救う」

[114] 変化への期待

Webの開発において、最近感じることがある。やはりRidualは、現場にアピー ルするだけでは不十分だったのかと。競合サイトを分析し、自分たちの開発中 のサイトをデバッグできても、開発者を引き付ける力は弱いのだと。

開発現場の効率化をどんなに推し進めても、まるでチャブ台をひっくり返すか のように、それらの努力を無にするものが存在する。マネージメントに属する もの。それらは、自分たちのチームの中にも居るし、クライアント側にもいる。 そして自分たちの心の「中」にもいるのかもしれない。

よく展示会のアンケートにある質問、「あなたは、システム系の購入の権限が ありますか」。どれほど意味があるのか疑問視していたし、自分たちの指先に もあたるツールは、オシキセではなく、自分たちで常に探すものだと信じて疑 わなかった。でも甘かったようだ。上から指示されない限り変えられない場合 も多いみたいだ。

■「もっと便利」を学び探す

私は、色々なツールを見ているだけで楽しいほうだった。学生の頃でさえ授業 をサボって画材屋に通ったものだ。そして次の発表会までに、そのお目当ての 画材が手に馴染むかを考えながらお金を貯めた。

そんな感覚を、同胞たるWeb屋さんとは共有できると思っていたが、実際は違 う人たちの方が多いようだ。それを、新職場で私よりも新ツール探索に熱心な 人を見て、逆に思い知った。あろうことか私が「ついて行けない」と思ってし まった瞬間があったのだ。変化よりも定常状態を望む人は案外多い。

そして同時に、保守的とか革新的だとかの「軸」以前に、手に馴染ませた上に マネージできるのかを考える人たちも多くいるのだろう。そうした判断は、よ いツールだとか、そうあるべきだとか、少し先を見据えた判断である可能性は 低い。私自身大きめの日本的システム屋にいたので、痛感している。

たとえば、Office系。そのツールの本来の狙いや、対象となる情報の属性によ らずに多用されている。書式設定もなしに、ただスペースなどでインデント処 理された見かけだけのWORD書類。開発者がただマクロを書きたいだけのために 作成されているような、使いづらいEXCEL書類。投影された画面では読みよう のない小さな文字で埋め尽くされていたり、ただ提出書類を兼用できるという 省力化のためのPowerPoint書類。

将来にわたって紙かどうかは別問題だが、パピルスの時代からつきあいがあり、 グーテンベルクの印刷機によって量産という武器も手にし、図書館や本屋とい う情報集積地に馴染み、様々な便利な知的技術が蓄積されている「ドキュメン ト」という分野でさえ、多くの人が「もっと便利」を学び探すよりも、全角ス ペースを挿入してレイアウトを整える。後で一括で整形したり目次作成ができ るメリットを捨ててまで、学ばずにその場しのぎの自己流で対処する。

■学べば確実に楽になる

Ridualは近隣の人たちにも理解されたとは言えない状況だった。機能を見せれ ば、便利そうだねといわれるものの、積極的に導入したり試したりは余りされ なかった。新しい概念を学ぶよりも、単調作業の繰り返しでも、一見「楽」な 方を選ぶ人たちに囲まれた。

Web系の仕事をやっている人たちでもそうだったのが不思議だった。そういえ ば、Flash(当時はFutureSplash)を見たときに大喜びしたのは、当時の職場 では私だけだった。なんで感動しないの、ベクターが動いてるんだよ! ビッ トマップじゃないんだよ! と叫びまわったっけ。

考えるよりもシキタリに従う。寄らば大樹の陰。別に悪い訳ではない。安全に 生き抜く堅実な知恵だ。でも、そう生きられない人たちもいる。もっと、楽で きるでしょう、もっと時間を違うように使えるでしょう。そう考える人たちは 増えていると思っている。

FreewareやShareware。自分たちが便利かなと思うことを作ってみました。私 が不便だと思うこと、他の人も思っているかもしれないので、公開してみまし た。既成の枠の中で工夫するよりも、敢えて枠の外に出ようとする人たち。そ して、オープンソースの人たちも、その流れだろう。

先日、Ridual Ver.2(R2)のことで、コメントを頂いた。公共系サイトの納品 時には、全ページのサムネール一覧が義務付けられているのだと教えていただ いた。驚くべき事実だが、そうでなくては「仕事」にならないのであれば、ま さにR2はうってつけのツールだ。

まだ完全にキャプチャできる訳ではないのだが、URLを入力したら、後は待つ だけで、画面キャプチャとタイトル等の情報付きで、自動生成してくれる。た だ、そのためにMySQLとJRunを少しかじらなければならない。決して低い壁で はない。が、学べば確実に楽になる。
< http://www.ridual.jp/R2alpha/samples/BLD14/sample/1/pages.icon.html >

考えてみれば、この業界に入って定常状態などなかったのではないだろうか。 常に技術が変わり、人が変わり、ツールが変わり、仕様も変わる(笑)。そん な状況の変化の中でも、期日にサイトの姿を世界に示せるのがWeb屋の本懐だ。

変化の只中にありながら、変化しないで堅実に情報を配信する。変化をマネー ジしているとも言いたい。この十年で一番業界が揺れていてもなお進んでいる のは、間違いなくWebの世界なんだから。

そんな立ち止まるなんて許されない状況で、立ち止まってしまったツケは自分 で払って生きてきた。でもリターンマッチも許されている。勉強せずに過ごし た期間の倍汗をかけば追いつける。そんな繰り返しの10年だった。Webの最前 線に近いところでもがいている人たちは皆そうなのだと思っている。

そして更に10年後、単調なコピー&ペーストが未だ必須だったり、今と同じ不 毛な作業がWeb屋にまとわり付いているかと思うとゾッとする。今のうちに手 を打っておきたい。

自分の中にも、腰の重い部分がある。腰を上げたくないのが、直感で危険を感 じている時もあるし、ただ面倒だと尻込みしている時もある。そんな切り分け をもう少し賢くマネージできたなら、明日はもっと楽しくお仕事できるかもし れない。

実は会社は離れても、まだRidualに触れている。色々と考え続けている。職場 が変わったことも、大切な肥やしとして還してやりたい。そして次こそは、よ り多くの人に響くように。

以上。/mitsui

レンタルビデオを借りたけど、見ている時間が作れなかった。返すのがなんか すっごく悔しい。貧乏だなぁ。息子が怪我して入院。とにかく寝てろというだ けの入院。ある意味うらやましいぞ。週末見舞いに行ったら口あけて寝てた。 私より図体大きくなった息子の寝顔を約一時間見つめる。久々。もう可愛くな いが、かわいい。