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クロ現)復活するアルカイダ

イデオロギー復活するアルカイダ~テロへ向かう世界の若者たち~2014/04/24池内恵氏東京大学分析アラブの春の失敗イスラムが答えだ!スンニ派@シリア支援が少ない欧米の及び腰内戦の永続化アルカイダ明確な組織ではない根本不正義への憤り正したい歯止めの一歩不正義をなくすという意識アルカイダの復活シリア自撮影の映像フランス語での指示カンヌでのテロ未遂若者への影響イスラム系移民の若者キリスト教の若者も就活苦アルカイダがリクルート?思想的感化自国(フランス)であろうと攻撃するEUパスポートを持つ人材がほしい生活苦その他の国でも歴史9.11直後米国の総攻撃コアの部分は壊滅9.11後残ったものシンボル(旗)スンニ派原因イデオロギーグローバル・ジハード惹きつけられる若者犯罪組織よりも確たる目的のために命を懸けたい戦う場所の存在シリアを救うアサド政権打倒シーア派イスラム国家樹立へアメとムチ堕落した文化を否定弾圧スパイ活動批判的人物探索拷問・粛清タバコなど破棄教育学校「統治」の実績貧民層を助成食料配給公平で平等な社会の実現が可能矛盾に満ちた現状不正義が満ちている自分達の生活も不安定狂信的な若者ではない状況背景財源例クウェートシリア支援3年で12億円の寄付スンニ派支援一部はアルカイダにも他国軍の縮小米国の内向き化シリア国内事情市民がアルカイダなら弾圧可能ある程度黙認状態内戦の永続化EU内の社会的問題移民問題郊外問題

復活するアルカイダ」。狂信的な者の聖戦(ジハード)から、未来に絶望した者たちの聖戦に。対象が、社会から未来に変わって行ってしまっている気さえする。

広がっていくモノには何かしらの原因や理由がある。アルカイダが若者たちを取り込めているのは、若者たちの不満に目を向けているからとも言える。逆に言うと、欧米や富裕層はそこを見ていない。社会への絶望は革命を産んできたかもしれないが、未来自体を放棄している者たちにはバイオレンスしか打つ手が無いと見えるのだろう。アラブの春の失敗という評価も、春自体の問題ではなく、夏へ秋へと時間の移ろいを考えなかったプロセスの問題だとも言える。未来をきちんと考えるならば、もっと違った未来もあったろう。

聖戦(ジハード)。世の不正を正すために命を捧げるものは聖であり、不正にまみれた者たちを救い出す使命を持つ。命の価値を認めていないにもかかわらず、命を投げ出す者を美化する呪文。にっちもさっちも行かない状況下で、差し出せるものは命しかないと思う気持ちは、正直理解できる。自分の命を投げ出せば、不正義が少しでも減るのであれば、喜んで捧げるという想いに不純さもないのだろう。でも、命を粗末にする癖は常態化してしまうものだ。清い想いの犠牲の先に、清い理想郷が待っている訳ではない。

歯止めの第一歩は、不正義をおかしいと皆が意識することだ。重い言葉だ。メビウスの輪のような食物連鎖の図を思う。上位にいる富裕層が自分達の守りに入れば入る程、格差が広がり強まっていく。覆せないほどに強固な格差の牢屋ができ、選ばれた者と選ばれざる者たちとの差が深まっていく。その深い溝が増々貧困層の若者たちを混乱に呼び込んでいく。その混乱から身を守るために、増々富裕層は上位に対比し分離していく。この負のスパイラルを断つのは、富裕層側からしかあり得ない、弱者側は打つ手が無いところまで追い詰められているのだから。

昔、ハンバーガーを1個食べることが、最貧国の子どもたちを思うと恥ずかしくなるという流れが一瞬あった。もう少し世界を見ようよ、自分達のことだけじゃない世界を見ようよ。そんな風潮。それがいつの間にか大きく深く変わってしまった。分かっているのは1つだけ。このままじゃあヤバイ。